2025年09月03日
いきいき職場通信 2025年9月号
ハラスメント&メンタルヘルス(セルフケア)をテーマとした従業員様向けニュースレター「いきいき職場通信」2025年9月号を作成しました。
よろしければ、社内webやE-mailで従業員様に展開する、社内の掲示板等に貼る、社内報の材料等として使用する(Wordでダウンロード出来ます)などでご利用ください。
【ハラスメント】次のマンガを読んで、問題について考えましょう
<背景>
入社2年目のAさんは、上司から「成長のために」と新しい仕事を任されました。しかし「自分にできるだろうか」と不安を抱え、先輩に何度も相談します。先輩は良かれと思い「頑張って」と励ましますが、Aさんの心には「失敗」への恐怖が重くのしかかり、最終的にプレッシャーに耐えきれず退職を選ぶことになりました。
<これってハラスメント?>
先輩の「頑張って!」という言葉がパワハラの3つの要件に当てはまるか考えてみましょう。
①「優越的な関係を背景とした言動」に 当てはまる・当てはまらない・微妙
理由:
②「業務上必要かつ相当な範囲を超えた」に 当てはまる・当てはまらない・微妙
理由:
③「労働者の就業環境が害される」に 当てはまる・当てはまらない・微妙
※あなたがAだったら、就業上、見過ごせない程度の苦痛を感じるかどうかで考えて下さい
<答えと解説>
パワハラとまでは言えないがグレーゾーンに該当する
先輩の「大丈夫!Aちゃんならできるって!頑張って!」という言葉は、一見すると励ましであり、悪意や攻撃性は見られません。そのため、法律上のパワーハラスメントの定義には直接当たらず、明確なパワハラとは言えません。ただし、注意すべきは「受け手の状況」と「言葉の積み重ね」です。Aさんはすでに「自分にできるか不安」と繰り返し相談しており、精神的な負担を抱えています。そのような状況で表面的な「頑張って」という言葉だけが繰り返されると、「不安を理解してもらえない」「プレッシャーだけが強まる」と感じる可能性があります。結果として励ましのつもりが心理的圧力になり、本人を追い込む要因になりかねません。
したがって、このケースは「パワハラとは断定できないが、受け手によっては負担になるグレーゾーン」と考えられます。重要なのは、先輩や上司が単に「頑張れ」と言うのではなく、「どこに不安があるのか」「一緒にどう工夫できるか」を傾聴し、支援的な言葉や行動につなげることです。ただ「頑張れ」と言わなければよい、という話ではなく、相手の気持ちに寄り添う姿勢の有無が、ハラスメントと感じさせるかどうかの分かれ目になります。
【メンタルヘルス】夏の疲れを秋に持ち越さない「リセット習慣」
まだまだ暑い日が続きますが、朝夕の空気は変わり始め、少しずつ秋の気配を感じる季節になりました。この時期は、知らず知らずのうちに夏の疲れを溜めこんでしまい、体も心もだるさを感じやすくなります。いわゆる「秋バテ」です。夏の疲れを秋に持ち越さないために日々の習慣を少し整えてみませんか。
まず大切なのは睡眠のリズムを取り戻すことです。暑さで寝苦しい夜が続いた夏は、どうしても睡眠の質が下がりがち。涼しくなってきた今こそ、就寝前のスマホを控え、ぬるめのお風呂で体を温めて眠りやすい環境を整えましょう。
次に意識したいのが食生活のリセットです。冷たい飲み物やあっさりした食事に偏りがちだった夏。これからは、きのこや根菜など旬の食材を取り入れて、体を中から温めましょう。温かい汁物を一品加えるだけでも、胃腸が整い心身の回復につながります。
そして、軽い運動で体をほぐすこともおすすめです。涼しくなってきた朝や夕方に、15分ほど散歩するだけで血流が改善し、気分もリフレッシュします。無理のない範囲で「気持ちいい」と思える程度に体を動かすことが続けるコツです。
夏の疲れを抱えたままでは、心もどんよりしやすくなります。小さなリセット習慣を取り入れ、心身を整えることで、これから深まっていく秋を元気に楽しめるはずです。