いきいき職場通信2025年5月号

2025年05月07日

いきいき職場通信 2025年5号

ハラスメント&メンタルヘルス(セルフケア)をテーマとした従業員様向けニュースレター「いきいき職場通信」2025年5月号を作成しました。
よろしければ、社内webやE-mailで従業員様に展開する、社内の掲示板等に貼る、社内報の材料等として使用する(Wordでダウンロード出来ます)などでご利用ください。

「いきいき職場通信」2025年5月号

 

【ハラスメント】次のマンガを読んで、問題について考えましょう

<背景>

ある日、主任AはB部長から「頑張っているからおごってあげる」と食事に誘われた。Aは、二人きりでの食事は気が進まなかったため、「予定がありますので」と断った。翌日、AはB部長から「昨日は昇進の話をしようと思っていた」と伝えられ、戸惑った。その後、再度食事に誘われ、気は進まないものの、断ると昇進に影響するのかもしれないと思い、悩んでいる。

 

<これってハラスメント?>

B部長の言動はセクハラの型の何れかに当てはまるか、考えてみましょう。
□ 対価型
 受け手の意に反する性的な言動に対して、拒否や抵抗をしたことにより、受け手が何らかの不利益を受けること
□ 環境型
 受け手の意に反する性的な言動により、就業環境が不快なものとなり、就業する上で見過ごせない程度の支障が生じること
※性的な言動とは
 性的な内容の発言や性的な行動のこと
 ○性的な内容の発言の例
  性的な事実関係を尋ねること、性的な内容の情報(うわさ)を流すこと、性的な冗談やからかい、食事やデートへの執拗な誘
  い、個人的な性的体験談を話すことなど
 ○性的な行動の例
  性的な関係を強要すること、必要なく身体に触れること、わいせつ図画を配布・掲示すること、強制わいせつ行為、強姦など

 

<答えと解説>

対価型セクシュアルハラスメントに該当する

今回のマンガでは、上司が部下を2人きりの食事に誘い、断られると「残念だな」と反応し、さらに後日「昇進の話をしようと思っていた」と伝えることで、部下に心理的なプレッシャーを与えています。こうした言動は、業務上の指導や評価と私的な関係を結びつけるもので、対価型セクシュアルハラスメントに該当する可能性が高いです。たとえ明確な強制がなくても、部下が断りにくいと感じる状況そのものが問題です。こうした場面で「嫌なら断ればいい」と言う人もいますが、上下関係がある職場では、断ることで業務上の指導・評価に影響することや、気まずくなり働きにくくなるのではないかと不安を感じ、自由な意思表示ができないこともあります。だからこそ、誘う側が相手の立場や感じ方に配慮し、業務と私的な関係を結びつけない姿勢が大切です。「異性は一切誘わない」と極端に考える必要はありませんが、誤解を避けるためにも、2人きりの場はできるだけ控えるなど、配慮のある行動が大切です。

 

【メンタルヘルス】緑の力を借りるセルフケア~自然と触れ合う時間のすすめ~

新緑がまぶしい季節になりました。5月は一年の中でも自然のエネルギーを感じやすい時期。外に出ると、若葉の色や風の香り、鳥の声など、五感を心地よく刺激してくれます。そんな自然の中で過ごす時間は、実はメンタルヘルスにも良い影響を与えます。
近年では「グリーンセラピー」や「森林浴」といった言葉も広まり、例えば、森の中を20分歩くだけでストレスホルモンであるコルチゾールの分泌が減少し、血圧や心拍数が下がるという研究も報告されています。また、緑のある環境にいるだけで、不安や怒りの感情が和らぐというデータもあります。
忙しい毎日の中でも、昼休みに近くの公園を散歩したり、帰り道に街路樹の多い道を歩いたりするだけで、心がほっとゆるむことがあります。もし時間があれば、週末に植物園や自然公園を訪れてみるのもよいでしょう。
さらに、オフィスや自宅に観葉植物を置いたり、ベランダで草花を育てたりするのも効果的です。お気に入りの木のそばで読書をしたり、芝生に寝転がって空を眺めるのもおすすめです。
大切なのは、「自然の中に身を置く時間」を意識的に取ること。スマホを見ずに、足元の草花や風の音に耳を澄ませてみてください。きっと心の緊張がふっとほどけるはずです。