2025年07月03日
いきいき職場通信 2025年7月号
ハラスメント&メンタルヘルス(セルフケア)をテーマとした従業員様向けニュースレター「いきいき職場通信」2025年6月号を作成しました。
よろしければ、社内webやE-mailで従業員様に展開する、社内の掲示板等に貼る、社内報の材料等として使用する(Wordでダウンロード出来ます)などでご利用ください。
【ハラスメント】次のマンガを読んで、問題について考えましょう
<背景>
Aは、初めて担当する業務で書類の作成方法が分からず、上司であるB主任に相談しました。しかし、Bは仕事が立て込んでいたため、「自分で考えて」と答えました。Aは戸惑いながらも、自分なりに考え、なんとか書類を作成しました。翌朝、Bはその書類を確認し、「自分が初めて担当した時も、誰からも説明されなかったけれど、普通に考えれば出来たのに」と思い、Aを注意しました。
<これってハラスメント?>
パワハラの3つの要件に当てはまるか考えてみましょう。
①「優越的な関係を背景とした言動」に 当てはまる・当てはまらない・微妙
理由:
②「業務上必要かつ相当な範囲を超えた」に 当てはまる・当てはまらない・微妙
理由:
③「労働者の就業環境が害される」に 当てはまる・当てはまらない・微妙
※あなたがBだったら、就業上、見過ごせない程度の苦痛を感じるかどうかで考えて下さい
<答えと解説>
パワハラとまでは言えないがグレーゾーンに該当する
問題となる言動がこの一件のみであれば、「業務上必要かつ相当な範囲を超えている」とまでは言えず、直ちにパワハラと断定するのは難しいと考えます。ただし、指導としては適切とは言い難く、グレーゾーンにあたる対応といえます。B主任の指導の改善ポイントは、次の3つです。
1つ目は、「考えて」と突き放すのではなく、ヒントや手がかりを与えることです。たとえば、「昨年の資料を見てみて」など、方向性を示すだけでも部下に安心感を与えられます。
2つ目は、成果だけでなく努力にも目を向けることです。「ここまでまとめたのは良いね」と一言添えるだけで、やる気を引き出すことができます。
3つ目は、「普通」や「当たり前」といった言葉に注意することです。自分にとっての「普通」でも、人それぞれ経験や背景が異なるため、誰にとっても「普通」とは限りません。
「やってみなさい」は成長を促す言葉ですが、支えのない放任では信頼関係は築けません。日常の関わり方を見直すことが、健全な職場づくりの第一歩となります。
【メンタルヘルス】SNSと距離をとる
夏になると、SNSには旅行やイベント、キラキラした日常の投稿があふれます。楽しげな投稿を見るのは刺激にもなりますが、ふとした瞬間に「自分は何もしていない」「みんな楽しそうなのに」と、モヤモヤした気持ちになることはありませんか。
こうした感情は決して珍しいものではなく、「SNS疲れ」や「比較疲れ」とも呼ばれます。特に夏は、周囲と自分を比べやすく、メンタルのバランスを崩しやすい時期でもあります。
そんなときにおすすめしたいのが、「SNSと少し距離をとる」というセルフケアです。たとえば、
・寝る前の30分だけでもSNSを見ないようにする
・休日はSNSアプリを開かないようにする
・投稿を見て落ち込む相手のフォローを一時的に外す
など、小さな工夫で気持ちがずいぶん軽くなることがあります。
SNSは便利で楽しい反面、知らず知らずのうちに心のエネルギーを消耗していることもあります。「見る」ことを少し控えて、「今ここ」の自分の生活に目を向けてみると、思っていた以上に心が落ち着くかもしれません。
この夏は、スマホを置いてゆっくり本を読んだり、のんびり散歩したり、そんな“地味だけど満たされる時間”を味わってみませんか。